「祇園月夜」

 「あでやかに 君がつかへる 扇より


  祇園月夜と なりにけらしな

           吉井 勇 」

鴨川踊りを見た後

先斗町の 狭い路地を 

二人は歩いた

歩きながら 貴女は

小さな 茶席用の 

可愛い扇を

舞妓の使ったように 

くるりと 閃かせた

四条橋の たもとから 

河原に降りた

祇園さんの 

八坂神社のあるほうの

東山に 

十六夜の月が 

懸かっていた

祇園 新橋



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