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5月 25, 2021の投稿を表示しています

「木曽殿」

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  義仲の寝覚めの山か月悲し  芭蕉    木曽殿はただ一騎、粟津の松原へ駆け給ふ  そして鎌倉勢の矢に倒れる  義仲のどこに魅かれるかといえば  誰しもが最後は一人だ  という感慨ではないか       葉室 麟 『京都再見』 大坂の御堂前で亡くなった芭蕉が 指定した墓所は膳所の義仲寺であった 膳所の義仲寺を訪ねたが 何故義仲寺なのかは 判然としなかった やはり葉室麟の言うように 誰しもが最期はひとりだ との思いからであろうか 「無量寿経」に 「独生独死独去独来」とある  

「分去れ」

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  かの時に我がとらざりし分去れの     片への道はいずこ行きけむ       美智子上皇后 (平成7年) 友人から教えて貰った美智子上皇后の名歌 分去れの碑. 中山道と北国街道の分岐点の道標は 今も残っている いづくより満ち来しものか紺青の       空埋め春の光のうしほ          美智子さま 昭和37年、二十歳の時の歌である 実に天性の歌人であられる 美智子上皇后を 天皇家に迎い入れたことは 日本の誇りである もっとその御歌の素晴らしさは 国民に広く知らされるべきである