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「子曰 知者楽水 仁者楽山」

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子曰 知者楽水 仁者楽山      知者動 仁者静 知者楽 仁者寿 子曰く、知者 ( ちしゃ ) 水を楽しみ、 仁者(じんしゃ) 山を楽しむ。 知者は動き、仁者は静かなり。 知者は楽しみ、仁者は寿(いのちなが)し。          (『論語』雍也篇) 水のようなものの流転の理を知る智の徳 山のような安らぎと静けさを保つ仁の徳 人間としての完成した姿は、山を好む仁者の姿であろう。 しかし、実際には若年から壮年にかけては、智者として活動し、老年に入ってよりは、仁者として心静かに過すのが、もっとも好ましいのであろうか。 行きては到る水の窮まる処 坐しては看る雲の起こる時        王維 「終南別業」 保津川と嵐山の夕景    

「沈黙の日本美」

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    「すぐれた観照者とは、  作者の魂のはたらきを  おのれのものとして  体験できるもののことだ。」                    吉村貞司  「沈黙の日本美」      日本美の探求者に 吉村貞司がいる      その洋の東西に渡る見識の広さ      美を味わう心の深さにおいて      まさに「美のすぐれた観照者」における      第一人者のひとりに挙げられよう      われわれ凡人は 吉村貞司の      眼と心の紡ぎ出す珠玉のごとき文により      より深く日本美を味わうことが      できるのである      彼の本を読んだ御蔭で      その仏像を拝観する折に      どれほどの恩恵を受けたかは      筆舌に尽くしがたい < Remarks > 吉村貞司の書  「川端康成・美と伝統」         「愛と苦悩の古仏」         「古仏の微笑と悲しみ」 原谷苑