「あしひきの」

 「あしひきの 山桜花 日並(ひなら)べて


      かく咲きたらば いと恋ひめやも」

 
 足比奇乃 山櫻花 日並而

      如是開有者 甚戀目夜裳

            山辺 赤人


山桜は染井吉野と比べると、花の散るのは少し遅いと思われますが、それでも万葉時代の人も、桜の花の咲く期間が短いが故に、桜花を愛惜したようです。

「日並べて」とは何日の続けてという意味のようです。

「いと恋ひめやも」は、こんなの恋しく思ったでしょうか、いいやそうではないでしょう、という意味の反語ですね。
龍安寺 鏡容池


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