『旅愁』

 「マルセーユ

 つれしゃるまん(Très Charmant)

 覚えけり」

        横光利一  『旅愁』


高校生時代の読書としては、そんなに多くの本を読んだ記憶はないが、なぜか新感覚派の横光利一の『旅愁』に感動したことがある。

歴史と文化を勉強に行った矢代のパリやスイスでの千鶴子への慕情、伊勢神宮への郷愁など、ヨーロッパへの憧れを覚えたものであった。その後横光利一に関しては、『機械』などを読みかけたがあまり興味がわかず、同じ新感覚派である川端康成の本を読み始めた。

マルセーユ


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